実力不要。人気必要。

驚愕のニュースが飛び込んできた。河瀬直美東京五輪の映画を撮るという。選考基準は何なのか?彼女のファンには大変申し訳ないが、彼女の作品を何本見ても、一本たりと面白いと思ったことがない。特に最近見た「あん」は酷い中の酷い映画だった。脚本など稚拙すぎて、プロが作ったものとは思えない映画だった。画が綺麗だから救われただけの不愉快な映画でしかなかった。社会問題を入れたら、それらしく見えると思っているところが更に腹が立った。他のメディアもなぜあんな作品を樹木希林さんの最後の作品などと宣伝するのか気がしれない。きっとちゃんと見もしないで言っているのだ。日本に駄作を選ぶ映画祭が無いのも、自分の意見を言える人があまりにいないからではないのか、そう思える。

でもそのおかげで再度確信したこともある。

映画を作るのも、撮るのも、決して実力じゃないってこと。映画なんてそんなものなのだ。大きな声ですごいでしょ!面白いでしょ!と言えちゃう奴の勝ちなのだ。絵画と同じで評価できる人間なんて、これっぽっちも日本にはいない。昔付き合った数人のプロデューサーが言っていた「この監督の作品、なんか人気あるんだよねー」、、、、、、、これって、映画が良いか悪いかわからない人間たちが作っているって事。

実力、不要。人気、必要。

以前、岩井俊二も言っていた「映画作りなんて、ハッタリと経験」まさにコレ。つまらない映画を作って海外に持って行って、はい、これが日本でございって、、、こんなのでいいの?こんな事でいいの?日本の文化の夜明けは本当に遠い。

でもだからこそ、頑張れる。あきらめない奴が勝てるかもしれない土俵が残ってるって事なのだ。何でもいい、これは俺だけのもの、そういうものが見つけられた時、開花できる。