夢を追うもの
おふくろを50年も待たせながら、俺の夢を見せることが出来なかった。おふくろは死ぬまで先生に、この子何やってるのかわからないんですよ、と言っていた。
そんな中でひとつわかった事。
夢を追ってきた者は夢を見続けないと生きていけなくなっているという事。
宝を探してた海賊みたいなもんで、夢って宝を忘れて、普通に陸に上がって生きようとしても、決して上手くいかなくない。
それが50年生きてきたって事。
俺がまだ生きていくには、宝がある事を信じて航海に出ないといけないって事。
でないと心が死ぬし、心が砕けるってこと。
真っ暗な世界に戻りたくないなら、もう一度海に出ること。
末裔である事を信じてみるか。
きちんと丁寧に
きちんと丁寧に仕事をしていると、いくつかの仕事が舞い込んできた。
きちんと丁寧に、これだけの事をしてこなかったから、深い深い場所に沈んでいったのだ。
きちんと丁寧に、ひとつひとつ、
手を抜かないで。
これがいかに大事か。50前でようやく気づいた。
癖が直るように
癖が直るようにゆっくりと、ゆっくりと、
直っていくんだよ。
そんな簡単に人生は変わらないよ。
葬儀
おふくろの葬儀で仕事をしていた会社から、花が送られる事もなく、何の一言もなかったことを、田舎から出てきた市長に話すと
「葬儀って人間が分かるやろ、そういう経験をもっともっとしなさい」と言われた。
そういう経験。そんなにできるものではないが、どれくらいの人が私をどういう関係で見ているか、がよく分かった。そして私がどれくらいの距離で人と付き合って来たかが、よくわかった。
俺が信用していない分、彼らも俺を信用していない。
死
自分の死ではない。
親の死が、間近だ。
でもどうにもできない。
何をすればいいのか、全くわからない。
友人の死の前でもそうだった。
どうすればいいのか。
金もない、時間もない、
でもすごく冷静な自分もいる。
どうすればいいのか?
この虚無感。
でも俺は俺で前に進むしかない。
勇気
俺に足りないものは勇気だ。一歩踏み出す勇気。50前にして、どんだけ怖いのか。否、50前だから怖いのだ。覚悟は歳を取れば取るほど必要になる。
覚悟しろ。
自分を奮い立たせろ。
誰も進んでない道。家族に迷惑かけるかも、、、またお金無くなるかも、、。
いいんだ。それでもやらないよりやる方がマシだ。そんなに大怪我はしない。
お前ならできる。
やれ。さあ、手を挙げろ。